
東京・青山のレストラン「Hotel's」で初めてこの椅子に座った時、なぜこんなにも心地良いのかと、椅子自体の接合部分のなめらかな曲線に感動したことを今でも記憶に残っています。それが、マルニ木工の「HIROSHIMA」との出会いでした。

プロダクトデザイナー・深澤直人さんがデザインし、広島県の老舗家具メーカー、マルニ木工が2008年に世に送り出したこの名作は、発売から17年経った今でも愛され続けています。

板座なのに、なぜこんなに楽なのか?これが素直な第一印象でした。
座面の秘密
深澤氏が目指した「座っている時に存在を感じない椅子」という理想が、まさに体現されています。
背もたれからアームにかけての緩やかなカーブは、見た目の美しさだけでなく機能性も兼ね備えています。肘掛けに手を置くと感じる、すべすべとした木の質感を永遠に味わっていたくなります。

HIROSHIMAシリーズは、「量産可能な家具作り」という大きな課題に挑戦し、深澤直人さんがデザインした複雑な形状の実現を目指して開発されました。その品質と堅牢さは、先進的な技術と熟練の職人技の融合によって支えられているそうです。
マルニ木工は、複雑な曲線を量産するために、5軸CNC(コンピュータ数値制御)加工機を導入しましたそうです。

この機械により、座面や脚、アームといった各パーツの複雑な三次元形状(幅、奥行き、高さの3次元全て)を削り出すことが可能になったそうです。2008年の秋には、マルニ木工のプログラマーである末広さんが椅子をデザインするためのプログラムを作り上げ、大幅なカタチを機械で作り上げることが可能にしたそうです。

5軸CNC加工機による削り出しは、あくまで大まかな形を作る工程で、その後は熟練の職人の手作業が不可欠です。削り出されたパーツは、職人によってさらにミリ単位の調整が加えられ、滑らかに磨き上げられます。特に、触れたときに違和感がないよう、木材の選別から削り出しの予測まで、職人たちの長年の経験と勘に基づいて作業を行っています。接合部には、接着剤とプレス機を用いて熱を加えながらしっかりと圧着され、安定性と安全性が確保されているそうです。
これらの技術と丁寧なものづくりにより、世界でもトップクラスの品質レベルを実現していると評価されています。
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